冷凍王子・冷凍生活アドバイザー 西川剛史
『冷凍』から健康で豊かな食生活を提案!
冷凍王子・冷凍生活アドバイザー 西川剛史『冷凍』から健康で豊かな食生活を提案!

NHKあさイチ「冷凍ワザSP」にて冷凍食品の正しい解凍方法を冷凍王子が紹介

NHK朝の人気情報番組「あさイチ」に冷凍王子/冷凍生活アドバイザー西川剛史が出演いたします。

テーマは

ツイQ楽ワザ 作り置きにも超便利?冷凍食品
今回は知ってトクする冷凍ワザSP。
冷凍なのにシャッキシャキ!南極基地で伝わる野菜の冷凍術や「冷凍コロッケを揚げると破裂」などのトラブル解決法を大公開する。そしてフレンチの巨匠・三國シェフも登場。愛用の冷凍食品も教えていただく

放送局:NHK総合1(全国放送)

放送日時:2024年1月23日(火)午前 8時15分~9時55分

【ゲスト】春風亭昇太・坂下千里子【キャスター】博多華丸・大吉、鈴木奈穂子

公式ホームページ

 

(放送後)

無事に放送されました。ありがとうございました!

番組で紹介した冷凍テクニックはこちら!

 

【冷凍ブロッコリーの電子レンジ解凍方法】

ブロッコリーは分厚い部分と細い部分が混在した食材で、電子レンジで加熱すると細い部分にマイクロ波が集中して過剰に加熱されてしまうことがあります。いわゆる加熱ムラが起きやすいのですが、場合によっては焦げることもあります。これは「エッジランナウェイ現象(edge runaway、縁熱暴走)」と呼ばれ、電子レンジのマイクロ波が細い部分へ集中する特性があるために発生する現象です。

エッジランナウェイが起きやすい条件としては

・部分的に細い、尖っている、鋭角になっているなどの部分がある

・電子レンジにかける量が少ない

・電子レンジのW ワット数が高い

などが挙げられます。

 

エッジランナウェイの解決策としては

・少量で電子レンジにかけない(少なくても100g以上)

・水を加える

・ラップをかけて蒸すように加熱

・電子レンジのW ワット数を500Wまたは600W程度にする

「写真:いますぐ食べたい!冷凍食品の本(自由国民社)より」

冷凍ブロッコリーに水をかけることで、マイクロ波のあたりをブロッコリーの細い部分だけではなく、水の部分にもあてます。水が加熱され、さらにラップをかけていることで、ボウル内で蒸すように加熱することができ、冷凍ブロッコリーを均等に解凍加熱することができます。

 

冷凍ブロッコリーだけではなく、さやつきの冷凍枝豆、冷凍ミックスベジタブルなど尖った部分がある冷凍野菜にはおすすめの方法です。尖った部分がない冷凍野菜でも体積の大きい食材(里芋など)にもこの方法はおすすめで、表面の乾燥を防ぎながら電子レンジ加熱が実現できます。

詳しいレシピはこちらをご覧ください。

 

もう少し詳しく説明すると、電子レンジのマイクロ波の吸収のされやすさを「誘電損失係数」といい、これが大きくなるとマイクロ波エネルギーを効率よく吸収し発熱しやすくなります。

冷凍食品のような凍ったものはこの誘電損失係数が極端に低いため、マイクロ波が吸収されないため、発熱しずらいですが、細い部分や尖った部分は分厚い部分よりさきにすぐに解けてくるため、その解けた部分に集中してマイクロ波がかかってしまい、エッジランナウェイが起きてしまいます。

 

【冷凍コロッケのパンクの防止方法】

冷凍コロッケを油で揚げるとパンクしてしまう、という声も多く聞きます。

冷凍コロッケが破裂する原因は
・解凍して揚げている

・高い温度で揚げすぎる、油の量が少なすぎる

・表面に霜がついている

などが挙げられます。

冷凍コロッケを解凍してから揚げると、破裂しやすくなります。パッケージにも凍ったまま油で揚げてくださいと書いていますので、冷凍食品の調理方法はよく読んでください。

解凍すると衣より先に中身に火が通ってしまい、温度差によって破裂しやすくなります。
中身が先に加熱されると急激に水蒸気が発生して圧力が高まり、逃げ場を失った中身が、蒸気圧によって衣を突き破ってしまいます。

油が温まってから冷凍庫から取り出し、すぐに揚げましょう。

 

あと、冷凍コロッケを揚げる油の温度が高すぎると、破裂する原因になります。急激に加熱された水分が水蒸気となり、中身の圧力を高めて破裂してしまいます。冷凍コロッケを揚げる際の適正温度は約180℃なので、高くなりすぎないように注意しましょう。

あと油の量が極端に少ないと、油の温度が急激に上がりやすく、冷凍コロッケを入れた時には急激に下がり、さらに加熱後は急激に上がる、といった具合に温度の上下が激しくなり、揚げ調理が難しくなりますので、ある程度の油量は使用しましょう。


さらに冷凍コロッケを冷凍庫から取り出すと、表面に霜がついている場合があります。霜がついたままの状態で高温の油に入れてしまうと、水分の急激な上昇で破裂するので注意が必要です。調理する際は、あらかじめコロッケの表面についている霜を取り除いておきましょう。

取り除けないくらい霜がついてしまっている場合は揚げ調理はあきらめて、電子レンジでしっかりと解凍し、フライパンで両面を焼いたり、トースターで焼くなど揚げ調理以外の調理にしてください。

 

冷凍コロッケのおすすめの揚げ方は

・凍ったまま油に入れる

・適切な油量で、180℃程度の温度

・冷凍コロッケを入れたら、固まるまで触らない

・霜がついたまま揚げない

などを注意してください。

 

 

(冷凍食品の本の紹介)

自由国民社より冷凍食品専門家/冷凍王子 西川剛史の新刊

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べフロティ株式会社

冷凍生活アドバイザー/冷凍食品専門家

西川 剛史

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