きのこの冷凍保存方法と旨味が増える理由を解説!【レシピ:冷凍きのこの炊き込みご飯】
実は、きのこは冷凍することで旨味が増えるってご存知でしたか?
今回は、 旨味たっぷりの冷凍きのこを使った簡単レシピをご紹介します。
冷凍したきのこミックスを調味料と一緒に炊飯器に入れて、ボタンを押すだけ!めちゃくちゃ簡単です。
冷凍で増えたきのこのうまみを余すことなく、ごはんに染み込ませた、食欲そそる味わいです。
とっても簡単レシピなので、ぜひお試しください。
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材料(2人分)
しめじ・・・100g
まいたけ・・・100g
米・・・2合
水・・・規定量
A しょうゆ・・・大さじ2
A みりん・・・大さじ1
A かつお節・・・10g
下準備
● しめじ、まいたけの石づきを取り、ひと口大の大きさに手で割く。
(他のきのこを同じ分量使用しても良いですし、色々な種類をミックスすると旨味の相乗効果でさらにおいしくなります!)
★Point
きのこのサイズを揃えると、冷凍・解凍時のムラが無くなります
●冷凍用の保存袋にきのこを入れて、しっかり空気を抜いて封を閉じ、そのまま冷凍する。
★Point
空気をしっかり抜くことで、長く美味しく保存することができます
作り方
① 2合分のお米をとぎ、規定量分の水を入れておく。そこにしょうゆ 大さじ2、みりん 大さじ1、かつお節 10gを加えて混ぜ合わせる。
★Point
かつお節には旨味成分であるイノシン酸が含まれているため、さらに旨味の相乗効果が見込めます!
② その上に凍ったままのきのこを入れて、そのまま浸漬する。
③ 30分浸漬したのちに炊飯する。炊き上がったら器に盛り付けて完成。(最後にネギを加えると彩も良いですよ◎)
【解説】どうしてきのこを冷凍すると旨味が増えるの?
最後になぜきのこを冷凍すると旨味が増えるか解説いたします!
まず、きのこの中にある核酸が、分解酵素ヌクレアーゼによって分解されることで、きのこの旨味成分である5′-グアニル酸が増えます。この分解酵素は加熱をすることで働きますが、冷凍することでさらにこの活性が高まります。
きのこを冷凍すると、きのこの中の氷の結晶が大きくなり、分解酵素ヌクレアーゼがより活性化して分解を促進します。そうすると5′-グアニル酸が増えていきます。
そして、冷凍きのこの調理ポイントとしては、調理の際に加熱を加えるということです。
熱が入り分解酵素の働きが高まることで、旨味UPが期待できます。
また、分解酵素ヌクレアーゼの活性温度帯は70℃前後の為、一気に加熱するのではなく水から低温でゆっくり加熱することでより旨味を増やすことができます。
【参考論文:日本食生活学会誌 第26巻 第1号 11-19(2015)「キノコは冷凍に適しているか」甲山恵美・青柳康夫(女子栄養大学)】
今回のレシピも冷凍きのこを使用し水を低温から炊飯することで、旨味がぎゅっと詰まった美味しい炊き込みご飯に仕上がっています。
冷凍きのこをお味噌汁に使う場合でも、水に冷凍きのこを入れて火にかけた方がより旨味が増えるので、これらのポイントをおさえて、ぜひ料理に活用してみて下さい!
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